定期健康診断や事業所健診などで「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いあり」と指摘され、「要精密検査」と通知された職業ドライバーの方が増えています。
トラック、バス、タクシーなど、日々長距離・長時間の運転をされている皆さんにとって、睡眠の質と日中の集中力は、そのまま「安全」に直結する大切な要素です。
なぜドライバーにSAS検査が求められるのか?
SASは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まり、脳や体が慢性的に酸素不足に陥る病気です。
本人の自覚が少ない一方で、以下のような症状を引き起こします。
- 強い日中の眠気・集中力の低下
- 反応速度の遅れ・判断力の低下
- 起床時の頭痛・疲労感
- 夜間のいびき・無呼吸(家族に指摘されることが多い)
これらは、交通事故のリスクを大きく高める要因になります。
実際に、SASによる居眠り運転が重大事故につながったケースも報告されており、国土交通省や運輸業界では、早期の発見と治療が強く推奨されています。
スクリーニングで「要精密検査」と言われたら
スクリーニング検査はあくまで「疑いあり」を確認するための簡易な検査です。
精密検査を受けることで、SASがあるかどうか、ある場合はその重症度を正確に評価することができます。
当院では、自宅でできる“終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)”を実施しています。
「精密検査」と聞くと、入院や大がかりな検査を想像される方も多いかもしれませんが、当院では“自宅で行えるPSG”を導入しています。
在宅PSGの流れ
診察・問診
健診結果や日頃の症状をもとに医師が診察します。
検査機器の貸し出し
自宅で簡単に装着できる機器をお渡しします。
就寝中に1晩測定
睡眠中の呼吸、酸素濃度、脈拍などを詳細に記録します。
後日、結果の解析とご説明
専門医が結果を解析し、必要な治療やアドバイスを丁寧にご案内します。
治療が必要な場合も、安心して続けられる体制があります
SASと診断された場合、中等度以上の重症度であればCPAP(シーパップ)療法が推奨されます。
これは、睡眠中に空気の流れで気道を広げて無呼吸を防ぐ治療で、多くの方が使用当初から「朝のスッキリ感」や「日中の眠気の改善」を実感されています。
また、継続的に治療を受けることで、運転時の安全性が高まり、職場やご家族からの信頼も向上するという声も多くいただいています。
当院では
- 専門スタッフによる機器サポート
- 治療中の経過フォロー・使用状況の管理
- 必要に応じた医療証明の発行
など、ドライバーの皆さんが安心して治療を続けられるよう、しっかりサポートしています。
早めの対応が「安心と安全」につながります
「要精密検査と言われたけれど、面倒そうで後回しにしている」
「でも最近、日中の眠気がつらい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
ご自身の健康はもちろん、同乗者や周囲の安全のためにも、早めの検査・治療が何より大切です。
瀬谷いろどりハート内科クリニックでは、“無理なく続けられる治療”と“わかりやすい説明”を心がけています。職業ドライバーとして、これからも安心して働き続けるために、私たちが全力でサポートいたします。
企業のご担当者様へ
従業員の方が健康診断で「SASの疑い」と診断された際、
- どこに相談すればいいのか分からない
- 精密検査や治療の手続きが煩雑ではないか
といった不安の声を耳にされることもあるかと思います。
当院では、在宅でできる精密検査(PSG)や、治療継続へのサポート体制が整っており、医療機関として迅速かつ柔軟に対応可能です。
また、必要に応じて
- 医療証明書の発行
- 結果のフィードバック
- 貴社の安全管理担当者様との連携
なども承っております。
「交通事故ゼロ」と「働く人の健康」の両立に向けて、地域の企業様とともに取り組んでまいります。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
文責:瀬谷いろどりハート内科クリニック院長 五十嵐 厳
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